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【コラム】メンター制度

2022.11.11

Mogicに新しく入社したヒトには
3ヶ月間ほどメンターがつく「メンター制度」があります。

今回は一般的なメンター制度の紹介と、
Mogicでの教育的な役割について紹介してみたいと思います。

▼ 目次
1) メンター制度について(OJTとの役割の違い)
2) メンタリングについて(コーチング、ティーチングとの目的の違い)
3) 心理的安全性とは(安心感と緊張感のバランス)
4) メンターの教育的な役割(マネジメントの練習)

1) メンター制度について
まずはメンター制度についてです。

メンター制度(コトバンクより抜粋)
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メンター制度は、業務だけに限定せず精神面でのサポートも行い、
社員の自律や定着を促す目的にした制度のことです。

人材育成の手法としても用いられており、組織として関与する上司や役職者ではなく、
関与度の低い他部門の人材や先輩(役職の無い人材)をメンターとして任命し、
日頃の悩み相談やキャリアパスの見本となる人材を割り当てることもある
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具体的な業務内容を教えるOJTと異なり、メンターでは
業務に限らずその人の生き方に対して精神的なサポートを行います。

社内の人間関係のこと、社会人として働いていくことの不安や焦り、
キャリアについての考え方、お金や貯金のこと、ワークライフバランス、
物事の見方や捉え方、個人的な悩みやパートナーとの関係のことまで、
その範囲は多岐に渡ることになります。

同じチームの先輩だと仕事上の関係がどうしても入り込むので、
違う部署の人が担当することが一般的には多くMogicも同様です。

2) メンタリングについて
メンタリングは、
・何か具体的な内容を教えるティーチング
・相手の潜在的な力を引き出すためのコーチング
・アウトプットの質を向上させるためのフィードバック
それらとは目的が異なります。
(Mogicでもティーチング系は「xx塾」などと呼んで分けています)

メンターは相手と信頼関係を築いて精神的な支えとなることが何より大事になります。
決して何かを教えることが第一目的ではありません。

相手に押しつけるような形になってしまうと、逆に心の距離は離れてしまうものです。
そして「メンターの時間が嫌だなぁ」という状態になってしまう危険性があります。

まずは一旦落ち着いて、ただ雑談をしてみたり、自分の失敗談で笑わせてみたり
そういったあまり意味はない時間を通して関係をほぐすところからだと思っています。

そのためMogicでメンターを担当する人にも、
「最初の1ヶ月はとにかく雑談だね。」と伝えています。

信頼関係を築く方法に正解や絶対はありません。
自分と相手の性格や関係値によって変わってくるでしょう。

その時々で移り変わる相手の心を観察して
自分の中から与えられるものを探し出してみる。
その繰り返しのように思います。

3) 心理的安全性について
信頼関係と関連して心理的安全性という言葉があります。

心理的安全性(人事用語集より抜粋)
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心理的安全性とは、英語の「サイコロジカルセーフティ(psychological safety)」を和訳したビジネスに関する心理学用語のひとつ。
他者からの反応に怯えたり、羞恥心を感じたりすることなく、自然体の自分をさらけ出せる環境のことをいいます。
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先ほどもお互いに自分をさらけ出せる関係の大切さを書きました。
ただ心理的安全性の高いレベルでは、もう1つ重要な要素があります。
それは「適度な緊張感」です。

発言をしても否定されない安心感とお互いにパフォーマンスすることが求められる緊張感。
その両者が揃った時に良い成果が産まれるというのです。
ベースキャンプをしっかりと建てた上で冒険に出る感じでしょうか。

これは人間関係にも言えると考えています。
メンターもどっぷりと距離感を近づければいいというわけではなく
緊張感もバランスよく取り入れないとおかしなことになります。

緊張感という言葉を使いましたが、僕はこれは尊敬や憧れ
という感情とも関わってくるように思います。

優しく親身に話しを聞いてくれる存在でありつつ、人間的に尊敬できる存在
それがメンターとしては理想ではないでしょうか。

なので先に書いた内容とは少しずれてしまうんですが、
便宜上メンタリングやコーチングなどは分類されていますが、
実際はいろんな割合で混ざってくるのかもしれません。

この辺の緩急のつけ方は
それこそ経験を積むしかなさそうです。

4) メンターの教育的な役割
Mogicでのメンター制度の目的の1つに
教育的な目的があります。

まずメンターを受ける側にとっては
・不安や焦りを感じやすい時期に相談できる相手を作りメンタルを整える
・自分の業務以外を知って会社全体を意識できるようにする
といったところでしょうか。
これはすぐに効果を期待するものではなく、長期的なものですね。

そしてメンターをする側にとっては
・将来マネージャーとして活躍する時の練習、マネジメントスキルの養成
が目的となります。

今は1プレイヤーとして活躍するメンバーも
いずれ後輩や部下を率いていくことになります。

その時にいきなりやれと言われてもまず失敗します。
初めてやることなら失敗するのはまあ当然といえば当然です。

よくある失敗例として、
・とにかく業務を割り当ててやれと命令する
・メンバーが中々思い通りに動いてもらえない
・自分で全部やろうとするも破綻する
といったパターンです。
特にプレーヤーとして優秀だった人ほどそうなります。

相手は機械じゃなくて人間です。
ヒトとして信頼関係を築く、そのために相手をしっかり観察する
その大切さを前もって肌感覚として知っているかどうかは、
マネジメントについて学ぶ時の大きな差になってくるはずです。