【エンジニア連載】はじめに
みなさん、お花見には行きましたか? 桜、きれいでしたね。
ですが実は、僕は春があまり好きではありません。 花粉症だから、という身も蓋もない理由もあるのですが。 それ以上に、この季節特有の空気感が苦手なんです。
せっかく仲良くなった人と、離ればなれになること。 何かを新しく始める誰かが、ひどく羨ましく見えること。 変化のスピードに心が追いつかなくて、ドッと疲れてしまう。 そのくせ、新しい出会いに少しだけ胸を躍らせている自分もいて。 そんな、どっちつかずで不安定な春が、昔から苦手でした。
もともと、新しいことを始めるのが得意じゃないし、何をやっても長続きしませんでした。 「なんでだろう?」って考えてみたんですけど。 きっと、心のどこかで「変わらなくていい、このままでいい」と思っていたからなんです。
だって、正直なところ。 好きなものを食べて、大切にしたい人がいて、夢中になれる趣味がある。 それだけで、もう十分幸せだと思っていたから。
でも、就職活動やインターンを通して、気づいたんです。 これまで僕が「今のままでいい」と立ち止まっていられたのは、自分で負うべき責任が、まだなかったからなんだな、と。
学生という守られた時間は、あと一年で終わります。 これからは、一人で地に足をつけて、踏ん張っていかなきゃいけない。 社会に出れば、状況も環境もどんどん変わっていきます。 今でも、あまりの変化の激しさに、ぐるぐると目が回りそうです。
そんな荒波の中で、今までと同じような幸せを求め続けるなら。 自分だけが止まっているわけにはいかない。 幸せでいるために、変わり続けなきゃいけないんだ。 ようやく、そう気づきました。
そのために、一番大切なのが「挑戦すること」。
挑戦、なんて聞くと。 どこか「起業するぞ!」というような、自分とは無縁の大きな物語をイメージしていました。 けれど、最初からそんなに高い山を目指さなくてもいいんだと思います。
目の前の課題に、逃げずに全力でぶつかってみる。 それと同じくらい、「あ、これ面白そう」と心が動いたものに、そっと片足を突っ込んでみる。 そうやって自分の世界を少しずつ広げていくこと、そのすべてが、立派な挑戦なんだと思うんです。
必死に動いた時間を、あとから振り返ったときに。 「ああ、あれが僕の挑戦だったんだな」 そんなふうに、自分の足跡を見てようやく気づくもの。 それでいいのだと、今は思っています。
初めてのプレゼンや、人に伝わる文章を書くこと。 ユーザーの目線に立つこと。植物を育てること。 とんでもない量のフルーツやケーキをカットしたり、無茶ぶりの盛り上げ役をしたり。 動画のディレクションに、マットの張り替え。
ふと周りを見渡せば、「こんな経験をしてきた同い年、そうそういないだろ!」って、ちょっと鼻が高くなるような、濃い日々でした。
いつからか、自分の中に変化が起きていました。 あれほど苦手だった新しいことへ踏み出すまでの足取りが、すうっと軽くなっていたんです。 むしろ今は、やりたいことが多すぎて、何から手をつけようか選べない。 そんな、贅沢な状況にいます。
春はどうしても、少しだけ苦手。 でも、不安定に揺れる心さえも「変化の兆し」だと思えば、それもまた悪くないなと感じています。
あ、申し遅れましたが。 オイラ、ミヤケです。
またどこかでお会いしましょう。





